金曜クラス8月決勝は、初めての決勝進出のNさんと金曜クラス最強のEさんの対戦となった。
決勝戦では初めての五子局である。
【掲載譜】(1~100)
【第1譜】(1~8)黒8まで黒が堅実ですが、黒2の一手が遊んでいるとも言えます。
【問題1】黒8ではどう打ちますか?
【解答1】黒8のカカエでは黒1と大場に展開します。白2の動き出しには黒7まで右下を白に進呈して大場に先着します。
【第2譜】(1~16)黒16まで普通に見えますが、黒は急所を逃しました。
【問題2】黒16では黒はどう打ちますか?
【解答2】黒1のオサエが攻防の急所です。黒は隅の地を確保して安定し、また白を弱くしています。
白2の備えが必要ですからそれから黒3と打つ方が勝っています。
【第3譜】(1~22)黒22のカタツキは強い石の方から攻めるいわゆる「方向ちがい」です。
【問題3】黒22では黒はどう攻めますか?
【解答3】黒1とボウシして左辺を広げながら攻めるのを正解とします。さらに黒3と封鎖して下辺の白を脅かし、左辺への侵入を牽制します。
【参考図1】黒に弱い石がないので、黒1から3と右辺の<大場>に回るのもあるでしょう。
【第4譜】(1~28)黒22と打って黒28まで白をかえって強くしています。
【第5譜】(1~37)白は先手を取って<大場>の白29に先着しました。
【問題4】黒の次の一手を問います。
【解答4】黒1のサガリを正解とします。白の根拠を脅かしながら左下隅を固めます。白8のオシにも黒9として左辺を確定地とします。
【第6譜】(1~50)黒50は白49にお付き合いした不急の一手でした。
【問題6】黒50では黒どう打てば良かったでしょう?
【解答6】やはり黒1のサガリが正解です。白8の打ち込みにも黒9と上下を分断して黒13まで左辺の白石の命は風前の灯です。
【第7譜】(1~53)白53と打ち込んできました。
【問題7】白53に対して黒はどう攻めますか?
【解答7】黒1と白の一間に詰めます。以下白10までが想定されますが、やはり黒11と下がって
上下の白のカラミ攻めを狙います。
【参考図2】黒1の鉄柱から攻めるのもあります。白2のスベリに黒3が正しい受けです。以下黒7と分断してやはりカラミ攻めになります。
【第8譜】(1~54)黒54のツケは攻める時には悪手になります。「弱い石にはツケルな」です。
【問題8】黒54のツケに対して白はどうサバキますか?
【解答8】白1のハサミツケがサバキの手筋です。黒2には白3とワタリ黒4と隅を守れば白5・7と
ツケギリます。黒8から12まで左辺は地になりますが白13となれば白は十分なサバキを得ました。
もともと黒地だったことを思えば白はこれで十分なのです。
【参考図3】黒4・6と上辺を止めても白11まで白大きく活きます。
【第9譜】(1~57)白55のノビは重たい手です。白のシノギは難しくなりました。
【問題9】白57とハネて頑張ってきました。黒はどう打ちますか?
【解答9】黒1とキル一手です。黒5までとなれば白は苦しい限りです。
【第10譜】(1~60)
【問題10】白は苦しい立場ですが、ここでシノグにはどう打ちますか?
【解答10】白1とツケルのを正解とします。一例ですが、白3キリ、白7から9とカケ接げば白は活きます。
【第11譜】(1~70)白61は失着でした。黒62のキリから黒70まで黒良しです。
【第12譜】(1~74)
【問題11】黒72はノゾキですが、黒74はどうでしたか。「ノゾイタ石から動くな」です。
黒74で黒の次の一手は?
【解答11】黒1としっかり左辺を守るのが正解です。黒11まで左辺が確定地になれば黒優勢です
【第13譜】(1~74)
【問題12】黒74は悪手です。白の次の一手は?
【解答12】白1と左辺をアラシにいくのはどうでしょう。黒8と三子は取られますが左辺の黒地のアラシに成功しました。
【参考図4】黒2と打てば白3から白9とカケツイで簡単には取られません。
【最終譜】(1~100)左辺の黒地がまとまれば黒が優勢です。黒は58のキリから白を攻め、左辺を地にできたのが殊勲でした。黒の好局でした。
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